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懐疑主義的技術集 『配合肥料を疑う』
- 2011/09/25(Sun) -

1 定説

 植物の成長には、窒素・リン酸・カリの3大栄養素が最も重要である。このうち、窒素とリン酸は、排泄物や残った餌から供給される。だから窒素とリン酸は過剰となりやすく、コケの原因となる。また、カリ分は不足することが多いので。栄養素として添加すること有効である。

2 pHの上昇
 私がこの説を疑うようになったきっかけは、pHの上昇でした。水道水も、pH7.5と高めなのですが、1週間でpH8.5になってしまいます。週末に近づくにつれてpHを上昇させたものは、何でしょうか?原因はカリウム液肥でした。試しにカリウム液肥の添加をやめてみると、pH7.5で維持できるようになりました。しかし、カリウムがないと、ツーテンプルに白化が見られるようになってきました。pHに影響を与えにくく、何か新しい対策を立てる必要に迫られました。

3 バランサエの問題
 同時に、別の問題も起こりました。クリプトコリネ・バランサエはものすごい勢いで成長していました。しかしよく見ると数本の若い芽が枯れています。これは栄養素不足ではないかと考えました。勢いがすごすぎて、栄養を奪い合っているのでしょう。私は「1週間でガラスにコケがうっすらと付かないくらい」=「液肥の飽和量」を添加していたので、カリウムの不足は考えにくいと思いました。だからカリウムでない他の栄養素が不足しているのだと思いました。一番疑わしいのが、“窒素分の不足”ではないかと思いました。窒素は葉の成長に必要な栄養素だからです。窒素は、コケの原因として悪者扱いされることが多いのですが、勢いのある植物には、窒素分でさえ不足してしまうようです。

4 私がほしい肥料・ほしくない肥料
 以上の2点から、液体栄養素以外のもので、しかもカリウムと窒素を併せ持った肥料が必要になりました。そこで、その肥料を探し回るのですが、ちょっとその前に、ガーデニングの肥料について話を移します。遠回りのようですが、肥料のことが分かりやすいパターンがあります。まず、「化成肥料」という言葉ですが、これは窒素・リン酸・カリなどの養分をバランスよく混ぜた肥料のことです。また、「配合肥料」は窒素・リン酸・カリなどの単肥を混ぜ合わせた肥料のことです。そして、私はガーデニングも趣味としていますが、ガーデニングでの配合(化成)肥料には、いくつかのパターンがあります。もっとも一般的な肥料は「水平型」と言われるもので、窒素-リン酸-カリの割合が同じものです。袋の端に「8--8」などと書いてあります。この水平型の肥料は、よく元肥に使われます。次に、「山型」と言われるのは、リン酸の割合が高いものです。花や実を育てるために、リン酸を強化した肥料です。代表選手のマグアンプKの窒素-リン酸-カリの割合は、6-40-6です。明らかにリン酸が突出しています。また、「谷型」と呼ばれるのは、リン酸の割合が低く、窒素とカリが強化されている肥料です。おもに野菜の生育に使われます。窒素は葉、カリは根を育てるからです。
 話を戻します。水草は観葉植物です。それなら、花を咲かせるリン酸は、水槽の中にあまり必要ありません。しかも、「1 定説」によれば、リン酸は水槽内に供給されやすいようです。よつて、「谷型」の肥料を探しに、走り回りました。園芸店やホームセンターを3軒、はしごしましたが、やっと見つけたのは4件目のJAでした。しかし、20㎏入り!これでは一生かかっても使い切れないでしょう。ここで私は気付きました。
「あっ!配合肥料は無理だ!! 他人にやってもらうから、 自分の求めるものがないんだ!!!」


 以上のように、われわれは様々な問題を抱えながら、他人から配合された栄養素を水槽に持ち込んでいます。理由は「水草専用だから」や「肥料のことをよく知らないから」や「窒素は悪者」だからです。

5 実験
 具体的に始めた実験は、窒素だけの単肥とカリだけの単肥を底床に追肥することです。また、どちらも高濃度肥料なので、多肥は禁物と書いてあります。

分量は、よくある「□㎝ごとに○粒」なんて言い方はできません。何しろ水槽用に作られた肥料ではないので、自分の水槽に合った量を、自分で実験して探さなくてはいけません。それこそ1週間に1粒ずつ増やして適量を見つけるべきでしょう。1週間でうっすらとガラスにコケがつくようでは、多すぎます。私は実験の結果、180㎝規格水槽で1週間に32粒ずつ埋めることにしました。

実験の結果としては、おおむね良好のようです。全く動きがなかったクリプトコリネ・パルバですが、やつと新葉が展開してきました。肥料のおかげか、2年たったせいかはわからないのですが、タイミング的には、単肥を添加してからグッと新葉が成長してきました。また、バランサエの葉幅がグッと太くなりました。1cmだった葉幅は、2cmに広がりました。

6 ここで提案

 世の中に同じ水槽はないのに、山型肥料など他人から配合されたものを添加しても、なかなか当てはまる肥料は少ないのではないでしょうか。必要な栄養を必要なだけ見極めて添加することを提案します。具体的には、

    水道水や石組レイアウトでpHが高い場合は、カリの固形単肥を底床に添加する。
    勢いが盛んで栄養を奪い合っている水草には、窒素の固形単肥を底床に添加する。

の2点です。しかし、この提案にはメーカーの信用も保証もありません。完全な自己責任です。これを読んで実行に移す場合も、当然のことながら、自己責任で行ってください。私もこの世に二つとない水槽に適した肥料を、見極めるなんてことはできませんし、補償もできません。「本当は自己責任で行うべき施肥を、なぜか我々アクアリストは、他人任せにやってきた」という内容の文章です。単肥の添加には危険な面もあります。難しい面もあります。しかし他人が配合した栄養素を信頼して添加するのも、危険度は同じくらいではないでしょうか。

 植物の成長には、3大栄養素のほかに、鉄分などの微量元素も重要です。

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